VDSLよりも早いauひかりタイプG(G.fast)の計測をしてみた
集合住宅の光回線では、建物まで光ファイバーを引き込み、その回線を分配して各部屋に配線する必要があります。
回線を分配する際に一番理想的な方式は光配線方式ですが、建物によっては電話線で各部屋に分配します。
電話線で部屋に回線分配する方法には昔からのVDSL方式と新しめのG.fast方式があります。
VDSL方式はNTTで一般的で回線速度が100Mbpsを下回る場合が多く、あまり早いとは言えません。
G.fast方式は1Gbpsを目指して作られた規格です。
auひかりでは、マンション タイプGで採用していて上り下りの合計が最大830Mbpsになるように設計しているようです。
今回、G.fast方式の回線を契約してみたので実際の使用感等を確認してみました。
回線速度
実際に回線の速度計測を行いました。
auひかり タイプGでプロバイダはSo-net。
東京都のマンションの7階です。
回線速度の計測ではおなじみのfast.comのコマンドライン版を使用しました。
$ fast --upload
380 Mbps ↓ / 92 Mbps ↑
$ fast --upload
380 Mbps ↓ / 96 Mbps ↑
ダウンロード速度が380Mbps
アップロード速度が90Mbps
だいたいこれくらいの速度になりました。
ダウンロード速度はVDSLに比べると大分良い速度が出ています。
ただ、アップロード速度は同等程度ですね。
カタログスペックに比べると数百Mbps落ちるダウンロード速度ですがG.fastは電話線の長さに応じて伝送速度が落ちます。そのため、マンションのMDF室(分配する所)から部屋までの距離が関係しているのか思います。
回線の安定感
いくら瞬間的な回線速度が早くても、通信品質の悪い回線では通信内容が通信中に失われて使用感が最悪になってしまう場合があります(パケットロスと言います)。
パケットロスが発生したかどうかこの回線で使用していた各PCで確認してみたのですが特に問題なさそうです。
回線の問題に繊細なビデオ通話等も行ったのですが通信上の問題が発生することはなかったです。
この結果からG.fastは不安定な規格ではないことがわかります。
もしも、G.fastで通信品質に問題を抱えている人がいるとしたら電話線の状態が良くない可能性がありそうです。
まとめ
VDSLに比べてG.fast方式はだいぶ良いですね。電話線しか引き込めない物件であれば大分おすすめです。
ただ、G.fast方式も光配線方式に比べると遅いので引き込めるのであれば光ファイバーを引き込む工事をしてもらったほうが良さそうです。
私も折をみて戸建て契約で光ファイバーに切り替えようかと思っています。
ちなみに、一般家庭向けにG.fast方式を日本で提供している事業者は今のところauひかりだけだと思います。